ウニの種類って? それぞれの特徴や味わいの違いを比較しながら解説

ウニはそのまま生食でもパスタやソースなどに和えて加熱しても食べられる食材です。
普段何気なく食べているウニにはどのような種類があるのでしょうか。
日本で一般的に食べられているウニには代表的な種類がいくつかあります。
そこで、ウニにはどのような種類があるのか、それぞれの特徴や食感などについて解説していきます。

目次
  • そもそもウニってどんな生き物?
  • 食べられるウニの基本の種類
    • エゾバフンウニ
    • バフンウニ
    • ムラサキウニ
    • キタムラサキウニ
    • アカウニ
  • 種類ごとの違いを把握してウニのおいしさを堪能しよう

そもそもウニってどんな生き物?

ウニは日本で食用として流通しているのは数種類程度ですが、日本近海に生息しているだけでも約160種類はいるといわれています。
ウニはヒトデやナマコの仲間で棘皮動物に分類される生物です。
棘皮動物は水管系で呼吸から運動、排泄までを行い、5放射相称形という特徴を持っています。
また、体の表面にトゲのような突起物があるのも共通した特徴の一つです。
ウニの体の表面もトゲで覆われており、さらに固い殻で包まれていますが、その内部のほとんどは体液でできています。

生普段、食用として利用されている部分はウニの生殖巣に当たる部分です。
つまり、卵巣あるいは精巣ということになりますが、実際にどちらなのかは顕微鏡を使わない限り見分けることはできません。
生殖巣の大きさはウニの種類によって異なりますが、殻の内部のほとんどを占めているといっていいでしょう。
ウニの産地といえば北海道や東北が有名ですが、実は九州でも少量ながら水揚げはされています。
日本はウニの消費量が世界的に見ても最も多いため、海外からの輸入も多い食材です。

食べられるウニの基本の種類

上述したように、日本近海に生息するウニの数だけをあげれば160種類ほどもあります。
しかし、実際に食用として使われているのは数種類程度です。
ここでは、基本的に食べられるウニの種類について説明していきます。

エゾバフンウニ

エゾバフンウニは身の色が鮮やかなオレンジ色をしているのが特徴で、緑色のに殻に覆われています。
旬の時期は7〜9月で、主な生産地は北海道と東北ですが太平洋側では千葉県辺りまで捕ることができます。
日本以外では、ロシアや朝鮮半島、中国東北部でも生息している種類のウニです。
バフンウニよりもサイズはやや大きめで、甘みが強く苦味はそれほど感じられません。
日本近海で捕れるウニの中では味が濃厚で最もおいしいといわれている種類です。

エゾバフンウニの特徴的なオレンジ色は「エノキネン」というビタミンAによるもので、甘みのもとになっています。
オレンジ色が濃いものほど「エノキネン」が多く、ビタミンAも豊富で甘みも強くなるのが特徴です。
そのため、より甘みのあるエゾバフンウニを食べるには、オレンジ色が鮮やかなものを選ぶといいでしょう。
エゾバフンウニは加工されることが多い種類でしたが、冷凍技術が発達したことで生食でもおいしく食べることができます。

バフンウニ

タワシに似た形状のウニで、サイズはやや小ぶりです。
実際のサイズは4cmほどしかありません。
トゲの長さも短めで見た目は地味な印象ですが、日本ではメジャーなウニの一つに入ります。
3〜4月にかけてが旬の時期で、主な生息地は日本海沿岸です。
バフンウニは東北から九州にかけての広範囲で捕ることができ、中国や朝鮮半島でも生息が確認されています。
暖かい地域の方が先に旬を迎えるので、九州で捕れたものがいち早く出回ることになります。

バフンウニは身もかなり小粒な方で、大きさはせいぜい1〜2cm程度です。
しかし、その味は非常に濃厚でしっかりしたコクがあり、食べ応えは十分といっていいでしょう。
身の色も目に鮮やかな濃い黄色で、オレンジ色に近いのが特徴の一つです。
しかし、バフンウニは漁獲量が減りつつある種類のため、ほとんどは加工してから出荷されています。

ムラサキウニ

ムラサキウニは一見黒っぽく、トゲが長いのが特徴的です。
しかし、太陽にかざすと濃い紫色であることからムラサキウニという名がついています。
生息地は日本海側なら秋田県より南、太平洋側なら茨城県より南と広範囲で、その分旬の時期は6〜8月と長いのも特徴の一つです。
日本以外では台湾や中国でも生息が確認されています。
大きさはキタムラサキウニよりはやや小粒で、5〜7cmほどです。

ムラサキウニの身は黄色ですが、色味は産地に応じて微妙に違いがあり、西に行くほど濃くなる傾向が見られます。
全体的な味わいとしては濃厚でしっかりとコクがあり、味に関しても産地によって違うのがムラサキウニの面白さといっていいでしょう。
旬の時期も長いため、さまざまな産地の味を比べてみるのもいいかもしれません。

キタムラサキウニ

名前も似ているように、見た目もムラサキウニに似て黒っぽい色をしています。
しかし、サイズはムラサキウニよりも大きく、10cmほどもあります。
殻も良く見るとやや緑がかっているのが特徴です。
旬の時期は9〜11月と長く、太平洋沿岸では相模湾よりも北、日本海側では山口県よりも北に生息しています。
日本以外の海域では、朝鮮半島や中国東北部でも生息が確認されている種類です。

キタムラサキウニの一番の魅力はずっしりと大きな身で、しかも崩れにくいという特徴を持っています。
寿司ネタとして使われることも多く、ボリューム感が楽しめるウニといえるでしょう。
それでいて、いざ口に含むと舌でとろけてしまうような優しい味わいがあります。
輸入も増えていますが、甘みのある癖の少ない味で食べやすい種類です。

アカウニ

その名の通り見た目が赤褐色をしている種類で、サイズは5〜7cmとウニのなかでは大ぶりに入ります。
平たい形をしているのも特徴的で、旬の時期は9〜10月です。
エゾバフンウニの旬が終わる頃に登場するのがアカウニと覚えておくのもいいでしょう。
主な生産地は佐賀と長崎ですが、他の地域ではまったく捕れないというわけではありません。
アカウニは東京湾よりも西の地域にも生息しており、日本以外では済州島でも確認されています。

アカウニは身がしっかりした種類で、何よりも甘みが強く濃厚な味わいが一番の特徴です。
そのため、ウニといえばアカウニをあげるほど高い評価をする人もいます。
それでいて収穫量が他のウニより少ないことから、高級食材としても知られています。
中でも長崎県壱岐で捕れるアカウニはファンが多く、珍味と称される人気の高いウニです。
普段より贅沢な気分を味わいたいときには、アカウニを選ぶのもいいかもしれません。

種類ごとの違いを把握してウニのおいしさを堪能しよう

寿司ネタや料理のアクセントとして普段食べているウニには、たくさんの種類があります。
調理されてしまうと殻に入っている状態で目にすることはありませんが、それぞれに異なる特徴を持っていることがわかります。
見た目だけでもバラエティに富んでいるウニは、味わいも皆個性的です。
味の好みは個人差があります。
そのため、実際にはどのウニがおいしいかどうかは人それぞれに違って当然です。

日本で食べられているウニは今回紹介した5種類が主ですが、旬の時期は種類ごとに違います。
その時期に楽しめるウニを味わいながら、自分が最もおいしいと感じるのはどれか食べ比べをしてみるのもいいでしょう。
産地まで行くのはなかなか大変ですが、お取り寄せをして自宅で味わうことも可能です。
どの種類が自分の味覚に合っているか確認しながらウニを堪能しましょう。

とれたてねっとがこだわった北海道産エゾバフンウニを食べてみよう

数ある海産物の中でもウニは高級感が強く人気の高い食材です。
生食だけでなく加熱してもおいしく食べられます。
自宅で楽しむのもいいですし、贈答品としても喜ばれるでしょう。
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