干物はどうやって食べる?意外と難しい焼き方と食べ方のマナーを伝授!

干物はどうやって食べる?
意外と難しい焼き方と食べ方のマナーを伝授!

「魚」は身近な食材としておなじみです。
魚を料理するには、魚の選び方が大事なポイントになります。
そのため、干物をもらったとき、料理方法に迷う人もいるでしょう。
干物は焼き方や食べ方が意外と難しいため、困惑することも少なくないからです。
干物はどのようにして食べるのが正しいのでしょうか。
ここでは、干物の基本的な焼き方と食べ方のマナーについて説明していきます。

目次
  • そもそも干物とは?
    • 魚を干して干物にする理由
    • 干物の種類
  • 干物をおいしく食べるための焼き方
    • フライパンで焼く場合
    • グリルで焼く場合
  • 焼いた干物の基本の食べ方
  • 干物の食べ方のマナーって?
  • 焼き方や食べ方を練習すればマスターできる

魚の干物を料理するためには、干物がどのようなものか知っておくと役立ちます。
ここでは、魚を干物にする理由や干物の種類について説明します。

そもそも干物とは?

魚を干して干物にする理由

魚をおいしく感じるのには、旨みの成分が大きく関係しています。
また、魚を干すことによって、魚の旨み成分である、イノシン酸やグルタミン酸を引き出すことができます。
そのためには、酵素の存在を見逃せません。
イノシン酸などは酵素の働きによってつくりだされるからです。
さらに、酵素の働きが強くなれば、魚の旨みが増すことを知っておきましょう。

旨みの成分を引き出すためには、温度が大きく関係しています。
そのため、晴れた日の昼間に魚を干すことで酵素の働きが活発になります。
ちなみに、酵素の働きに適した温度は37度あたりです。
それ以上の高温になると魚が傷むほか、魚の水分が飛びすぎる原因にもなります。
そのため、気温が高くなる季節は、魚を陰干しするとの心得が必要です。
また、酵素の働きをより強めるためには、魚をそのまま干すのではなく、開いてから干すことも大事なポイントです。
魚を開くことで厚みが半分になるため、酵素の分解が早くなります。
ただし、小さな魚は開かなくても酵素が働くため、そのままで丸干しを行います。

干物の種類

干物の種類を知っておくと、料理のときに有効活用できます。br>魚の干物には次のような種類があります。

・素干し

水揚げした状態のまま、あるいは下処理後に干します。br>こちらには、身欠きにしんや干しタラなどがあり、手っ取り早く干せるメリットがある反面、品質が劣化しやすいなどのデメリットも見逃せません。

・塩干し

下処理後に塩分をしみこませて干したもので、開きアジ、いわしの丸干しなどがおなじみです。br>大きい魚は開いてから干しますが、小さい魚はそのまま干します。

・煮干し

魚を煮てから干してつくります。こちらの方法では、自己消化酵素を止められるほか、魚に付着した細菌の死滅にも役立ちます。
煮干しいわし、しらす干しなどがおなじみです。

・みりん干し

下処理した魚に、みりんなどの調味料で味を調えてから干す方法です。
「桜干し」とも呼ばれ、アジ、カレイなどがおなじみです。ただし、油の多い魚は油焼けするためおすすめできません。
なお、干物には魚以外にも肉や海藻があります。
特に、昆布やワカメはおなじみです。
干物にすると保存性が高くなるため、ストックしたうえで料理に活用するとよいでしょう。

干物をおいしく食べるための焼き方

干物をおいしく食べるためには、焼き方のコツを知ることが大切です。
そのためには、魚焼きに使う調理器具も関係してきます。
ここでは、干物をおいしく食べるための焼き方について説明します。

フライパンで焼く場合

フライパンはいろいろな料理に使えて便利です。
もちろん、魚を焼くときに重宝することが少なくありません。片付けも簡単なので、魚の干物を焼くために活用しましょう。

・くっつくのを防ぐ

魚がフライパンにくっつくと、片づけが面倒になります。
そのため、フライパンを温めてからクッキングシートを敷くと、魚がフライパンにくっつくのを防げます。

・皮のほうから焼く

皮が下になるように魚を置き「中火」で焼きます。
皮に焼き色がついて身が白くなったら、魚を裏返しにしましょう。
反対側にも焼き色がついたら、火を止めて皿に盛ります。
なお、みりん干しは焦げやすいため注意が必要です。
焦げるのを防ぐためには「弱火」で焼いたほうがよいでしょう。

・小魚は煎るように焼く

小魚の丸干しを焼くときは、クッキングシートを敷かずにフライパンに直接乗せます。
また、煎るようにして火を通した後、焦げ目がつく程度が焼き上がりです。
焦がしすぎると硬くなるだけでなく苦く感じます。
また、魚のサイズが小さいほど、焼き加減には注意しましょう。

グリルで焼く場合

魚の干物を焼くのにグリルを使うと便利です。
両面グリルを使う場合「上火」に設定するのが大事なポイントです。
また、グリルを使うと後片付けに手間取ることがありますが、くっつくのを防ぐことで作業軽減を心掛けましょう。

・くっつくのを防ぐ

網に酢やサラダ油を塗ることで、魚がくっついて身が崩れるのを防止できます。

・身のほうから焼く

グリルを使うときも魚の皮を下にしますが、焼くのは身のほうからです。
グリルを熱して温まってきたら魚を置き「中火」で焼いていきます。
身に焼き色がついてきたら裏返し、皮にも焼き色がつくように焼きます。
火は少し弱めのほうがよいので「弱火」から「中火程度」がおすすめです。
魚の両面に焼き色がしっかりつき、身にも火が通ったのを確認できたら完成です。
皿にきれいに盛り付けましょう。

・みりん干しには向かない

みりん干しは焦げやすいため、グリルで焼くのには向いていません。
みりん干しはフライパンで焼きましょう。もちろん、小魚を焼くにもグリルは適していません。

焼いた干物の基本の食べ方

尾頭付きの魚を盛り付けるときは、頭を左側に置くのが鉄則とされています。
その背景には、日本料理では「左」を上位にする考え方があります。
さらに、開きの魚を盛り付ける場合は、身が上になるように置くのが大事なポイントです。
ここからは、それらを前提としたうえで説明していきます。
なお、魚によっては食べやすさなどが異なりますが、食べ方の基本は同じだと考えるとよいでしょう。

・食べ始めは手前から

最初に食べ始めるのは、手前のお腹あたりからです。
小骨があるので刺さらないように気を付けましょう。

・魚の背骨あたりを食べる

まず、頭の付け根で背骨を折り、そのまま背骨全体を引っ張って取り除きます。
背骨は長いので、皿の上で邪魔にならないためには途中で折るとよいでしょう。
尾の部分も箸を使って身からはがしておきます。
背骨を取った後は、背骨があったあたりの身を箸でほぐして食べます。

・食べない部分をまとめる

骨や頭など、食べない部分は皿の左上に集めるようにして置くのが大事なポイントです。

焼き方や食べ方を練習すればマスターできる

干物は食べにくいイメージがありますが、身が引き締まっているため、意外と食べやすいものです。
しかし、骨と身がはがれにくい部分もあるため、はがすのに四苦八苦することもでてくるでしょう。
魚を上手に食べるためには、日ごろから正しいマナーを意識することが大切です。
自宅で食事するときは、ついつい自己流になってしまいます。
しかし、会食の場で恥をかかないためには、日ごろの食べ方が大きな鍵を握ります。

また、焼き方のコツを押さえておくことも大事なポイントです。
魚を扱うのが苦手な人もいるかもしれませんが、何度か練習しているうちに、コツがわかってきます。
おいしい魚をおいしく食べるためにも、焼き方や食べ方を練習してマスターしましょう。

焼き方や食べ方をマスターしてとれたてねっとの干物をおいしく食べよう

魚料理を楽しむためには、おいしい焼き方をマスターすることが大切です。
また、食べ方のマナーも心得ておきましょう。 そのためには、日ごろから魚料理に慣れ親しむことが大事なポイントになります。
ここで紹介した、おいしい魚の焼き方と正しい食べ方を覚えたうえで、「とれたてねっと」がご用意する長崎産、静岡産の名物干物を食べてみてください。