海老にはどんな種類がある? 代表的な海老種類とそれぞれの特徴を紹介

海老はさまざまな料理に使える食材として、日々の食卓に欠かせない存在です。
海老にはアマエビやサクラエビ、クルマエビなどいろいろな種類がありますが、世界にはさらに多くの種類の海老がいます。
そこで、この記事では初めに海老の種類についての概要を説明し、続いて代表的な種類の海老について、味や旬の時期など個々の特徴を紹介していきます。

目次
  • 海老の種類の概要
  • 海老の栄養成分の効果効能
    • ボタンエビ
    • クルマエビ
    • サクラエビ
    • ホッカイエビ
    • イセエビ

海老の種類の概要

海老の種類はとても多く、世界中に約3000種類もの海老がいるといわれています。
まず、海老には大きく分けて遊泳型と歩行型の2種類があります。
遊泳型とは、左右に向かってやや平たい形をしており泳ぐのに適した体を持つ海老のことです。
主にクルマエビやアマエビなどが挙げられます。
約3000種類いる海老のうち、約1700種類を遊泳型が占めています。
一方、歩行型とは、円筒形もしくは上下に少し平たい体つきをしており海底が歩きやすい形の海老のことです。
主にイセエビやセミエビなどが挙げられます。

これらの海老の中でも、日本人が食用としている海老として最も種類が多いのはクルマエビの仲間です。
ひとくちにクルマエビといっても、その種類は約40種類に上るといわれています。
食用の海老で2番目に多いのがイセエビの仲間で、数は約15種類です。
続いて、3番目に多いのがアマエビの仲間で約9種類とされています。
このように、日本では多くの種類の海老が食用とされています。
しかし、日本の海老の自給率は高くありません。
ほとんどの食用の海老をベトナムやインド、インドネシアなどからの輸入で補っているのです。

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代表的な種類の海老の特徴

海老の本来の美味しさを楽しむためには、それぞれの種類の海老について旬の時期や適した調理法について知っておくことがポイントです。
そこで、料理によく使われている食用海老について、その特徴を一つずつみていきましょう。

ボタンエビ

寿司などでよく食べられるボタンエビは、タラバエビ科の海老です。
生息地は主に北海道内浦湾から土佐湾にかけての太平洋岸で、水深約300~500mあたりの深海にいます。
ボタンエビという名称は、ピンク色をした体に赤い斑点がぽつぽつと浮き上がっている様子が牡丹の花に似ていることから付けられました。
体長は10~20cmほどで、ノコギリの刃に似たギザギザ状の突起を頭部に持っています。
底引き網漁で10月から5月にかけて水揚げされるので、ボタンエビの旬は春と秋といえるでしょう。
食感はアマエビのようにとろりとしていますが、アマエビよりも身が引き締まっているのが特徴です。

海老の中でも特に甘みが強いのも特徴で、高級品として流通し、刺身や寿司ネタとして広く楽しまれています。
ポン酢や醤油をつけて食べるのがよいでしょう。
マリネや天ぷらなどにしても美味しく食べられます。

クルマエビ

クルマエビも日本の食卓で広く親しまれている食材です。
クルマエビの生息地は広く、日本では北海道を除くほぼ全域に生息し、さらに東南アジアから地中海まで分布が広がっています。
クルマエビは夜行性の海老で、内湾から水深約100mの沖合沿岸の砂や泥の中に潜っているのが特徴です。
15~30 cmほどの体は、曲がったときに車輪のホイールのような縞模様を見せるため、クルマエビと呼ばれるようになりました。
国内に流通しているクルマエビのほとんどが養殖もので、季節に関係なく年中食べることができます。天然ものの旬は夏です。

「姿のイセエビ、味のクルマエビ」と称されることもあり、独特の甘みが特徴的です。
一般的には高級食材とされていますが、使い勝手がよく、エビフライや天ぷら、刺身、から揚げ、塩焼きなど多彩な料理に使える利点があります。
実は、スーパーなどで手に入るバナメイエビやブラックタイガーもクルマエビの仲間なので、これらの海老を買えばクルマエビよりも安価で海老料理を楽しむことができます。

サクラエビ

サクラエビも、食卓を彩る食材として広く利用されています。
サクラエビは、主に東京湾口から天竜川河口の太平洋岸に生息しており、静岡にある駿河湾が産地として有名です。
サクラエビは、昼間は水深約400~600mを群れで遊泳しており、夜になると表層に上がってきます。
そこ狙って船びき網で漁獲するのです。
体は透き通ったピンク色をしており、その様子が桜を思わせることからサクラエビと呼ばれるようになりました。
約4~5cm程度と小柄なところも特徴です。

食材としてのサクラエビの代表的な利用方法は、干した状態でかき揚げやお好み焼きなどのトッピングとして食べることです。
干したサクラエビは、食べる前にフライパンで軽く炒ると香ばしい風味が増して美味しくなるとされています。
また、従来は干した状態で食べられることが多かったサクラエビも、冷凍技術の発達により生でも食べられるようになりました。
生の状態で食べる際は、わさび醤油につけて味を楽しむとよいでしょう。
さらに、サクラエビは殻ごと食べられるのもメリットです。
サクラエビの殻にはアスタキサンチンやキチン質などの栄養が豊富に含まれているので、健康にもよい食材といえるでしょう。

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ホッカイエビ

ホッカイエビは、岩手県から北の内湾に生息しており、アマモやスガモなどの海藻が生えている場所を好む海老です。
北の海で漁獲できる割合が多いことからホッカイエビと名付けられました。
また、体に縞模様があるためシマエビやホッカイシマエビといった名称で呼ばれることもあります。
ホッカイシマエビの縞模様は、ゆでると特にはっきりと浮き上がり、白と朱が鮮やかに絡み合います。
ホッカイエビは漁獲量がとても少なく、別名「海のルビー」とも呼ばれる希少価値の高い海老です。
体長は約11~13cmで、生で食べるよりもボイルしたほうが美味しいとされています。

ぷりぷりとした食感と濃厚な旨味、独特の甘みが特徴で、ホッカイエビからとれる海老みそも絶品です。
ホッカイエビはどの部分をとっても濃厚な美味しさがあるのが美点で、頭や殻もみそ汁の出汁として余すことなく使えるのがメリットでしょう。
他にも、缶詰やむきエビ、佃煮などの材料として活用されています。
ホッカイエビはもともと希少価値の高い海老ですが、さらに資源保護のために漁業規制が設けられているほどです。
解禁される時期は漁場によって異なり、たとえば、野付湾の別海町では夏と秋に2週間だけ漁獲が許可されています。
その中でも夏がホッカイエビの最も美味しい旬とされていますが、秋に漁獲できる子持ちホッカイシマエビも人気です。

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イセエビ

イセエビは「海老の王様」として、特に祝いの席で重宝される海老です。
主に茨城県から南の太平洋沿岸の浅い岩礁に生息しており、海外では台湾でも漁獲できます。
成長すると全長約30~35cmの大きさにまで育つのが特徴の大型海老です。
イセエビは禁漁期が決められているので、旬は禁漁期を除く10月~4月頃とみればよいでしょう。
ずっしりと重くみっしり詰まった身と濃厚な風味が特徴で、高級食材として扱われています。
また、風采が立派で存在感があることから、古くから慶事の食卓には欠かせない存在として重宝されてきました。

イセエビは見た目が立派なだけでなく、生で食べても煮たり焼いたりして食べても美味しいという実用的な側面もあります。
和食の他に、イタリアンや中華にも幅広く使われる食材です。
まさに「海老の王様」の名称にふさわしいといえるでしょう。

海老の種類ごとの違いを理解して味を楽しもう

海老には、タウリンやカルシウム、アスタキサンチンなど、豊富な栄養素が含まれています。
また、海老の身だけでなく、料理の時は捨ててしまいがちな殻や尻尾からもさまざまな栄養が摂取できます。
海老を調理する際には、身と殻を一緒に食べられるような調理方法や、使わなかった殻を利用してふりかけをつくるなど、全身を使い切るように工夫できるとよいでしょう。

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ひとくちに海老といっても、世界には実に約3000種類もの海老が存在するといわれており、種類によって味の特徴や旬の時期が異なります。
とはいっても、全ての種類を網羅するのは難しいため、今回は代表的な海老の種類に絞って紹介しました。
海老についての大まかな知識を得たら、他にどのような種類の海老がいるのか調べ、それぞれの味や特徴を比べてみるのも楽しいでしょう。